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見えないカビと背骨の健康

見えないカビと背骨の健康

みなさん、こんにちは。今日はちょっと変わったお話をします。先日、お風呂掃除をしていたとき、タイルの隙間に小さなカビを見つけました。「ああ、またカビか」と思いながら掃除していると、ふと「人の体にも生えるカビ」のことを思い出したんです。実は、このカビが思わぬ病気のリスクにつながることがわかったんです。今日はそんなカビによる病気のリスクについてお話ししていきます。※風呂のカビと人に生えるカビは全く別物なのでご注意を。

「カンジダ」という名前を聞いたことがありますか?これは、私たちの体の中に住んでいる小さなカビの仲間です。普段は問題ないのですが、免疫力が落ちた時などに悪さをすることがあります。口の中でカンジダが増えると、口の中が白くなって痛みを生じることがあります。口腔カンジダというこの病気は、どんなん人にも起こりうる感染症です。

2020年台湾で行われた研究によって、このカンジダ感染症が、強直性脊椎炎という病気のリスクを高める可能性があることがわかりました。強直性脊椎炎とは、背骨に炎症が起こり、長い年月をかけて背中や腰が硬くなっていく病気です。本来一つ一つの骨が分かれている背骨が、くっついてしまうようなイメージで考えてみてください。背中が動かず、日常生活に大きな影響を与えてしまう病気です。

研究者たちは、約12万人を対象に大規模な調査をしました。カンジダ感染のある人と、ない人を6年間追跡し、強直性脊椎炎の発症リスクに差があるのか調べるためです。その結果、カンジダ感染症にかかった人は、そうでない人に比べて1.77倍高くなることが明らかとなりました。

この数字を見たとき、私は「カンジダがこの病気に関係あるの?」と思わず声に出してしまいました。カビがこんなに大事なことに関係していたなんて、思いもよりませんでした。

カンジダ感染症にかかったら、早めに治療することが大切です。実際治療を行ったから強直性脊椎炎を予防できるかどうかは明らかとなっていませんが、不安要素はなくしておきたいですよね。心配な方は、早めに医療機関で相談、必要に応じて治療を受けられることをおすすめします。

小さな病気から、思わぬ大きな病気を引き起こすことはよくあります。自分の健康はついつい後回しにしてしまいがちですが、どんなことよりも優先すべきことです。ほんの少しでも、皆さんの健康意識が高まれば幸いです。

参照:

Curr Med Res Opin. 2020 Dec;36(12):2063-2069.

八木裕太

村松正明

執筆:
監修:
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