難聴
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難聴は、伝音性難聴、感音性難聴、混合性難聴に分類されます。難聴はどの年齢でもおきますが、日本人の有病率は80歳以上では男性で80%以上、女性で70%以上と推定されています。原因には遺伝要因と環境要因がありますが、環境要因としては、加齢、薬剤、騒音、感染症、脳血管障害、高血圧、糖尿病、喫煙などがあります。加齢に伴う難聴は50歳を過ぎるころから始まり、徐々に進行していきます。突発性難聴では、耳鳴りやめまいを伴うことがあります。メニエール病は、片耳の難聴と耳鳴り、回転性めまいを主徴とします。診断はオージオメータによる聴力検査、語音聴力検査、耳音響放射検査、聴性脳幹反応検査、及びCT・MRIによる画像検査などが行われます。伝音性難聴の治療には補聴器、手術、骨固定型補聴器などがあります。感音性難聴の治療には補聴器、人工内耳手術があります。突発性難聴では発症早期に副腎皮質ホルモン薬を使用します。難聴の適切な治療を行わないと、小児では言語発達の遅れや情緒や学習の障害が生じたりします。また高齢者では認知症のリスクが高まる可能性があります。騒音性難聴の予防として、耳栓の使用や騒音環境からの回避があげられます。加齢性難聴では、糖尿病、高脂血症、高血圧コントロールや生活習慣の改善が予防に大切です。
難聴とは音が聞こえない、あるいは聞きにくい状態で、伝音性難聴、感音性難聴、混合性難聴に分類されます。耳から入った音は外耳道を通り、中耳にある鼓膜を振動させます。鼓膜の振動は耳小骨という骨を通して内耳にある蝸牛のリンパ液に到達します。リンパ液の振動を蝸牛の有毛細胞がそれを刺激として聴神経に伝え、最終的に脳が音として感知します。伝音性難聴は、外耳や中耳(鼓膜と耳小骨)の障害による難聴で、感音性難聴は、内耳(蝸牛)や聴神経の障害による難聴です。混合性難聴は伝音性と感音性の要素を持った難聴です。難聴を起こす原因には多くのものがあり、発症年齢も幼少期から高齢までにわたります。日本人では65歳以上になると有病率が高くなり、80歳以上では男性で80%以上、女性で70%以上になると推定されています。難聴ではすべての音が聞こえなくなる場合や特定の音域のみが聞こえにくくなる場合などがありますが、加齢による難聴では多くの場合高音域から聞こえにくくなります。

東京大学名誉教授 山下直秀
