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喉頭がん(喉頭扁平上皮がん)

laryngeal-cancer

喉頭は舌の付け根から気管へとつながる経路で声帯を含みます。この部位に発生するがんが喉頭がんで、ほとんどが扁平上皮がんです。危険因子として喫煙やアルコール摂取があげられます。喉頭がんは発症した部位によって症状が異なりますが、声帯に発生したときの代表的な症状は声のかすれで、その他、息苦しさ、血痰、頸部の違和感、嚥下時の痛みなどが出現します。診断には、喉頭鏡やファイバースコープによる観察や生検、及びCT、MRI、PETなどの検査が行われます。喉頭がんの治療は、病期Ⅰでは一般的に放射線療法が選択されます。病期が進んでいる場合は、放射線療法に加え、手術が行われます。喉頭がんは生命予後の良いがんに属し、手術により声が出なくなっても食道発声、電気喉頭などで発声が可能になります。予防には、禁煙、特に喫煙とアルコール摂取を同時に行うことを避けることが大切です。その他、予防としてアスベストへの暴露や過度な発声の回避があげられます。

頸部の、のどぼとけ(喉仏:甲状軟骨)の部分を喉頭と呼びます。喉頭は舌の付け根から気管へとつながる経路で、その中に声帯があります。喉頭は呼吸に必要な空気の通路であり、また発声に大切な働きをしています。また食物が気道に入らないようにする機能も有しています。この喉頭に発生するがんが喉頭がんです。病理学的にはそのほとんどが扁平上皮がんという細胞の形です。声帯のある部分は声門と呼称されますが、喉頭がんは声門より上部に発生する声門上がん、声門に発生する声門がん、声門より下部に発生する声門下がんに分類されます。声門がんの頻度が最も高く、喉頭がんの60~65%を占めます。次いで声門上がんが30~35%、声門下がんが最も少なく1%程度とされています。喉頭がんは一般的に頸部リンパ節以外の転移は少ないのが特徴で、末期になると肺に転移することがあります。喉頭がんの罹患率は人口10万人あたり約4人程度で、男性に圧倒的に多く男女比は約10:1です。また中年以降に頻度が増加します。喉頭がんの発症は喫煙と密接な関係があり、アルコール摂取が加わるとさらに発症リスクが増加します。

喉頭がん(喉頭扁平上皮がん)

​東京大学名誉教授 山下直秀

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