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キレやすい人の身体的リスク

キレやすい人の身体的リスク

メンタルヘルスが注目されつつありますが、精神面は身体の疾患にも影響を与えるようです。今回は、怒りの感情と心血管疾患の関連性を調査した報告をご紹介します。

日本で40~79歳の都市部と農村部に住む5,936人を平均16年間それぞれ追跡調査したところ、都市居住者において怒りっぽいグループは、そうでないグループよりも心血管疾患になるリスクが1.27倍高いことがわかりました。

心血管疾患は、血管の詰まりや血液の滞りによる疾患です。一般的なリスク因子は、血管が収縮しやすくなる喫煙や、血管の壁にコレステロールが溜まることで血流が滞りやすくなる脂質異常症、血管に圧力がかかり続ける高血圧など、生活習慣に起因するものです。
日々の食事や運動が予防につながるとされています。

今回の研究では、怒りにより心血管疾患のリスクが上がるという結果でした。
これまでにも、怒りなどの心理的な要因と心血管疾患とのつながりが調査されており、関連性が示唆されていました。
怒りの感情やストレスがあると交感神経が優位の状態になり、体の血管が収縮しやすくなります。「怒ると頭に血がのぼる」といわれますが、怒りの感情によって実際に血管が収縮し、血圧の上昇や心拍数の上昇が起こっていることが考えられます。
「怒りっぽい人」はそうではない人に比べて体へ負担がかかりやすくなるため、怒りの感情が疾患のリスクへも影響を与えている可能性が考えられます。

今回の研究では都市部に住む人のみにリスクの上昇がみられたため、怒りの感情以外に居住環境も疾患へ影響しているかもしれません。
血管や心臓の疾患と聞くと、普段の食事や運動の影響のみと思いがちですが、精神面も影響を与えているようです。怒りっぽい性格は、精神的にも身体的にもダメージとなりがちです。適度にストレス発散したり、リフレッシュできる時間を作ったりと、心の状態も健康に保っておきましょう。

参照:

DOI: 10.1097/PSY.0000000000000775

田口里奈

村松正明

執筆:
監修:
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