疾患と栄養の関係③ パーキンソン病とカフェイン

高齢化が進む今、患者数が増加している病気の一つに「パーキンソン病」があります。
その症状は、じっとしている時に手足の震えが生じる・日常の動作がゆっくりになる・筋肉が硬くなる・歩こうとすると足がすくんでしまう、歩き出すと止まらなくなる…などが特徴とされていて、いずれも私たちの日常生活を難しくさせてしまいます。〝私には関係のない病気″と思われがちですが、パーキンソン病は加齢と共に発症する割合が増加し、65歳以上の高齢者では、有病率はその数倍になるとも言われています。
近年では、これらパーキンソン病の発症予防に関する多くの研究が報告されています。その中から今回は、「食」の分野からの研究を紹介しましょう。
男性48,532人、女性63,590人を対象にした大規模の、そして8年という長期間に渡る研究において、コーヒー・紅茶・チョコレートなどに含まれているカフェインの摂取が、男女のパーキンソン病リスク低下と関連することが明らかにされています。具体的には、カフェインを多く摂取した郡は少ない群と比較して、57%低いことがわかりました。
カフェイン摂取がパーキンソン病発症に抑制的に働くことは他の疫学調査でも示されており、質の高いエビデンスと考えられます。
チョコレートを1日一個だったり、休憩に飲むドリンクをコーヒーや紅茶にしてみたりなど、日常のどこかにカフェインを取り入れることを意識することで、将来パーキンソン病になるリスクを抑えることができるかもしれません。
また、パーキンソン病は、ドパミンという脳の神経伝達物質の不足により発症することも知られています。実は、小麦や卵、乳製品、お肉などはドパミンを作り出す栄養素なので、カフェに出かけてフレンチトーストとコーヒーをオーダーするのも良いかもしれませんね。最近ではパーキンソン病と腸の関係も密かに関連があるのではないかとされています。腸内環境を整えるためにも、食物繊維を多く含むサラダを組み合わせると、おしゃれに予防できる感じがしませんか?
とはいえ、今回紹介したものだけの偏った食生活には注意してくださいね!
参照:
Mov Disord. 2012 Sep 1;27(10):1276-82.
桑原亜海・鈴木綾華・藤田結々・別府奈洋
村松正明

