パーキンソン病の身近なリスク

パーキンソン病の発症原因は詳しくはわかっていませんが、加齢により発症しやすいといわれており、高齢化が進む日本では患者数が増加傾向にあります。また加齢以外にも便秘が発症リスクの1つになっている可能性もあるようです。
デンマークで便秘患者31,905人と便秘のない人159,092人を追跡調査したところ、男性で便秘のグループは、そうでないグループよりもパーキンソン病になるリスクが3.52倍高いことがわかりました。
パーキンソン病の症状は手足の震えや筋肉のこわばりなど、身体の症状が特徴的です。しかしその他にも「非運動症状」を伴います。パーキンソン病は神経伝達物質のドパミンの異常なので、ドパミンが関連しているとされる認知機能低下やうつ症状、睡眠障害、排尿障害、さらに便秘もパーキンソン病によって起こりやすくなります。
特に便秘はパーキンソン病の非運動症状として現れやすいことがわかっています。便秘症状によってパーキンソン病の発症予測が可能になるとも考えられていますが、今回の研究では、便秘であることがパーキンソン病のリスクを上げる可能性もあることが示唆されました。
パーキンソン病の有病率は女性の方が多い傾向にありますが、これはパーキンソン病が加齢によって発症しやすくなるため、寿命の長い女性の方が患者数の多い傾向にあると考えられています。また男性は女性に比べて便秘の割合は低い傾向です。
しかし今回の研究では、女性と比べ男性の方が便秘によるパーキンソン病リスクの上昇は大きいという結果でした。
パーキンソン病の発症の原因など詳しくはわかっていない点はありますが、便秘症状とパーキンソン病の発症には関連性があるようです。
便秘は偏った食事や水分不足、またストレスなどが原因となることもあります。普段から便秘対策を行い、疾患予防も同時に行っておきましょう。
参照:
DOI: 10.1016/j.parkreldis.2016.05.016
田口里奈
村松正明

