便秘の意外な危険性

便秘はパーキンソン病に現れやすい症状の1つですが、便秘であることがパーキンソン病のリスクを上げる可能性もあるようです。
前回と同じ調査報告からのご紹介です。
デンマークで便秘患者31,905人と便秘のない人159,092人を追跡調査したところ、女性で便秘のグループは、そうでないグループよりもパーキンソン病になるリスクが2.64倍高いことがわかりました。男性同様、女性でも便秘であることがパーキンソン病の発症と関連性があったという結果です。
一般的に女性は男性に比べ、便秘の割合が多い傾向です。
女性が便秘になりやすい原因として考えられているのは、腹筋の弱さや骨盤の影響です。排便時には筋力が必要になりますが、男性と比べて女性は筋力が弱く、また女性は骨盤が広い点や骨盤がゆがむことによって腸が本来の位置から下がりやすいため、腸の動きが低下してしまいがちです。
さらにホルモンバランスも便秘に影響していることがわかっています。女性ホルモンの1つである黄体ホルモンは腸の動きを鈍らせるため、排卵から月経前の期間は特に便秘になりやすくなります。
今回の調査では男女とも便秘によりパーキンソン病のリスクが上がるという結果でした。
便秘の影響は男性3.52倍、女性2.62倍と、女性は男性に比べると低めでしたが、女性は便秘になりやすく、寿命が長いため男性同様に注意が必要です。
またパーキンソン病を発症した場合にも、便秘は現れやすい症状の1つです。普段から適度な水分補給や食物繊維などを含む食事をとったり、腹筋を使う適度な運動や規則正しい生活を心がけたりすることが大切です。さらに、ストレスなどによる自律神経の乱れによっても便秘になりやすいので注意が必要です。パーキンソン病予防のためにも、健康なうちから便秘対策を行っておきましょう。
参照:
DOI: 10.1016/j.parkreldis.2016.05.016
田口里奈
村松正明

