ストレス社会で糖尿病増加

「病は気から」という言葉がありますが、迷信ということではないかもしれません。今回は、ストレスと糖尿病との関係性を調査した論文をご紹介します。
日本で40~69歳の男性24,826人、女性31,000人を10年間追跡調査したところ、日常的なストレスが多いグループは、そうでないグループよりも2型糖尿病になるリスクが男性で1.36倍、女性で1.22倍高いことがわかりました。
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病が存在します。
1型は血糖値を下げるホルモンのインスリンが分泌しない疾患で、子供や?せた人に多いタイプです。毎日のインスリン自己注射が必要となります。
一方で2型は肥満や運動不足など、生活習慣が主な原因となり血糖値が高くなる疾患です。糖尿病のうち9割以上がこの2型糖尿病で、中高年に多いのもこちらです。今回の研究ではストレスが多い人は2型糖尿病のリスクが高くなるという結果でした。
世界的に見て2型糖尿病患者は増えており、日本でも数十年前と比べると増加傾向にあります。食事の欧米化、運動不足なども影響しているかもしれませんが、さらにストレスも影響している可能性があるようです。
ストレスと聞くと「人間関係」が連想されるかもしれませんが、他にも暑さ寒さによるストレス、栄養不足や食品添加物によるストレス、睡眠不足や疾患によるストレスなど、ストレスを引き起こすにはさまざまな要因があります。精神的なストレスはもちろん、毎日の何気ない生活でもストレスになっているものがあるかもしれません。
ストレスをゼロにすることは難しくても、適度な運動や規則正しい生活、趣味を見つけるなど自分に合ったストレス解消法も活用して、日々ストレスを溜め込まないように気を付けましょう。
参照:
DOI: 10.1507/endocrj.k09e-003
田口里奈
村松正明

