腸は心の鏡 不眠とうつが腸を乱す

最近、ストレスで眠れない日が続いたり、何となく気分が落ち込んだりしていませんか? 実は、そんな心の状態があなたのお腹の調子にも影響を与えているかもしれません。
韓国で行われた興味深い研究があります。3,429人を対象に、うつ症状と不眠が過敏性腸症候群(IBS)とどう関係しているのか調べたのです。IBSって聞いたことありますか? お腹が痛くなったり、下痢や便秘を繰り返したりする症状のことです。
この研究で分かったのは、うつ症状が強くなるほどIBSになりやすくなるということ。うつ症状が中程度の人はIBSになる確率が1.64倍、症状が重い人では2.61倍も高くなっていました。そして不眠がある人はない人に比べて、IBSになる確率が1.81倍も高かったのです。睡眠とお腹の症状が関係しているなんて、びっくりしますよね。
さらに、うつ症状と不眠が一緒に起こると、IBSになる確率がもっと上がるんです。眠れなくて気分も落ち込んでいる人は、お腹の調子も崩しやすくなるかも、ということなんです。
ここで、私の母の話を少し。以前、仕事が忙しくて夜もよく眠れず、強いストレスがかかっていた時期があったようです。そんな時、電車やバスの長距離移動の時にお腹が痛くなるようになったと話していました。今思えば、これがIBSだったのかもしれません。
でも、心配しないでください。この研究結果は、逆に言えば、良い睡眠とポジティブな気持ちを保つことで、お腹の調子も良くなる可能性があるということなんです。
例えば、寝る前にリラックスするための時間を作ってみるのはどうでしょうか? お気に入りの音楽を聴いたり、軽いストレッチをしたりするのもいいですね。そして、毎日の生活の中で小さな喜びを見つけることも大切です。美味しい食事を楽しんだり、友達とおしゃべりしたり、好きな趣味の時間を持つことで、気分も上向きになるはずです。
腸は「第二の脳」とも呼ばれるくらい、私たちの心と密接に関係しています。心とお腹の健康、どちらも大切にすることで、より充実した毎日を過ごせるはずです。今日から、ぐっすり眠って、楽しく過ごして、お腹も心も元気にしていきましょう!
参照:
J Psychosom Res. 2017 Feb;93:1-5.
八木裕太
村松正明

