お酒の飲み方で変わる僕らの肝臓の未来

お酒は人生に楽しみを与える大切なもの。でも飲み過ぎは良くないことは誰でも知っていますよね?今回は、お酒の飲み方と肝臓の健康について、デンマークの研究をもとに解説します。正しい知識を身につけて、お酒と上手に付き合っていきましょう。
デンマークで55,917人(50?64歳)を対象に、1993年から2011年までの長い間調査が行われました。その結果、お酒の飲み方によって、アルコール性肝硬変になるリスクが変わることがわかりました。
調査期間中に男女合わせて342件のアルコール性肝硬変の発症が確認されましたが、生涯を通してお酒を飲んでいない人では発症することはありませんでした。やはり、お酒を飲むことは肝臓に負担をかけることは間違いなさそうです。
そして毎日お酒を飲む男性は、週に2~4日飲む人に比べて、アルコール性肝硬変になる可能性が3.65倍も高くなるようです。これは、毎日繰り返しお酒を飲むことで、休む間もなく肝臓に負担がかかるからだと考えられます。
また最近の年齢(40歳以降)で飲むお酒の量は、アルコール性肝硬変のリスク増加に関連していましたが、昔の飲酒(20?39歳)では関連が確認されませんでした。
面白いことに、お酒の種類によってもリスクが変わることが示されています。ワインを飲む人は、ビールやお酒(焼酎など)を飲む人に比べて、アルコール性肝硬変になるリスクが低いことも示されています。例えば、週に14~28杯飲む男性の中で、ほとんどワイン(週に飲む量の50~100%がワイン)を飲む人は、週に14杯未満飲む人と比べて、アルコール性肝硬変になる可能性が1.69倍でした。一方、ほとんどビールやお酒を飲む人(ワインが1%未満)は、なんと7.47倍も高くなったそうです。
この研究では、女性でも似たような結果が出ていました。調査期間中、男性で257人、女性で85人がアルコール性肝硬変になりました。でも、お酒を全く飲まない人では誰も病気にならなかったそうです。
この研究結果を参考に、私たちができることをまとめてみました。①毎日飲むのは控えめにして、週に2~4日くらいに減らしましょう。②お酒を飲むなら、ワインの方がいいかもしれません。
この研究を知って、私も飲み方を少し変えてみようと思いました。健康に気をつけながら、楽しくお酒を飲めるなんて素敵ですよね。みなさんも、自分に合った飲み方を見つけて、健康で楽しい生活を送りましょう!
参照:
J Hepatol. 2015 May;62(5):1061-7.
八木裕太
村松正明

