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疾患と栄養の関係Ⅱ④ 2型糖尿病と早食い

疾患と栄養の関係Ⅱ④  2型糖尿病と早食い

 1回の食事は10分程度で終わらせてしまう…食事を食べるスピードについて意識したことはありますか?日々仕事などで時間がなく、食べ物をよく噛まずに早く飲み込み、食事のスピードが速いという方も多いのではないのでしょうか。

 今回は、日本で行われた前向きコホート研究をご紹介します。197,825人を対象に食事のスピードと食習慣との関係について3年間の追跡調査をしました。早食いをする群は、そうでない群よりも、新規に2型糖尿病になるリスクが1.12倍高いことがわかりました。早食いをする人は一般に若い男性で、BMIやウエスト径が高く、HDLコレステロール値が低く、中性脂肪値が高い男性であるのだそうです。
朝食を抜く、間食といった他の食習慣はそれだけで糖尿病発症の要因となるのではなく、「早食い」が2型糖尿病の発症の唯一の原因であることもこの研究から示されました。

 食べ物を摂取すると、血液中のブドウ糖が増え、血糖値が上がってきます。すると、血糖値を抑えようと肝臓から分泌されるインスリンというホルモンが働きます。
早食いをすると、食後の血糖値が上がりやすくなります。この状態が繰り返されると、肝臓に負担がかかってしまい、インスリンの分泌量や機能が悪くなるなどの問題が起こり始め、血糖値のコントロールが上手くいかなくなってきます。
これが早食いをすることにより発症する2型糖尿病のメカニズムです。

 一口の量を減らしたり、噛む回数を意識して増やし、一口食べたら箸を置く習慣をつけましょう。たとえば、切り干し大根やごぼう、わかめといった繊維の多い食材や、弾力のあるイカやタコなどの魚介類も選ぶと自然に噛む回数が増え、早食いを予防できます。
また、一人でパソコンに向かい操作しながら、テレピを見ながらでは食事や噛むことに集中できません。家族や友人と一緒にゆっくりと食事を楽しみましょう。

参照:

Sci Rep. 2019 Jun 3;9(1):8210.

京極奈美

村松正明

執筆:
監修:
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