友と共に、糖尿病予防

学生の頃は毎日友人と過ごすのが当たり前だった方でも、歳を重ねるにつれてだんだんと疎遠になってきたり、友人と呼べる人が少なくなってきたりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。気の合う友人と過ごすことは、楽しい時間を共有できるだけでなく、疾患のリスク減少にもつながる可能性があるようです。
日本で50歳から59歳の31,615人を8年間追跡調査したところ、友人との交友関係があるグループは、そうでないグループと比べて糖尿病になるリスクが3%低いことがわかりました。
世界でも日本でも糖尿病患者数は増加を続けています。2019年厚生労働省の調査によると、「糖尿病が強く疑われる」人の割合は50代の男性で17.8%、女性で5.9%となっており、年代が上がるごとに増加傾向にあります。
糖尿病は加齢や生活習慣との関連性がわかっていますが、今回の調査ではそれ以外にも「友人との交友関係」との関連や、さらに「誰かと同居している」「雇用されている」人も糖尿病のリスクがそれぞれ15%、6%低くなるという結果となりました。
他者とのつながりと糖尿病との直接的な関連性はわかりませんが、仕事で家族と離れて暮らす中年男性は、不健康な食生活になりがちという報告もあります。家族や友人などとつながりを持つことにより、健康行動が促されている可能性が考えられます。
近年日本は、単身世帯の増加や人間関係の希薄化が進みつつあるといわれています。
友人とのコミュニケーションや社会とのつながりを持つことは、ストレス解消など精神的な健康に加えて、糖尿病のリスク低下も期待できるためメリットは大きいでしょう。自身と周りの友人の健康維持のためにも、年を重ねても人との繋がりを持ち続ける暮らしを送りましょう。
参照:
DOI: 10.1111/jdi.12820
田口里奈
村松正明

