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手術後にワクチン:HPVワクチンが示す新たな希望

手術後にワクチン:HPVワクチンが示す新たな希望

「予防は治療に勝る」という言葉をよく耳にします。私は薬剤師として、健康に関する記事を執筆していますが、この言葉の重要性をより実感する研究結果に出会いました。

皆さんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)という言葉を聞いたことがありますか?このウイルスは子宮頸がんの原因となることでよく知られています。子宮頸がんになる前の段階で見られる異常な状態を「子宮頸部異形成=子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)」と呼び、HPV感染がCINのリスクになることが知られています。CINはその病変の程度によって軽度異形成(CIN1)、中等度異形成(CIN2)、高度異形成・上皮内がん(CIN3)に分類されます。近年、20?30代の若い世代の女性に急速に増加しています。

今回、2020年に発表された、世界中の研究者たちが行った大規模な研究をご紹介します。この研究では、CIN3の手術治療を受けた患者さん21,059人のデータを分析しました。そのうち3,939人がHPVワクチンを接種し、17,150人は接種していませんでした。

研究の結果わかったことは驚くべきものでした。手術後にHPVワクチン接種を受けた場合、CINの再発リスクが59%も低下したのです。さらに興味深いことに、この効果は年齢に関係なく見られました。25歳未満の若い方でも、それ以上の年齢の方でも、同じように効果があったのです。

いかがでしょう。HPVワクチンの優れた効果を、少し実感していただけたのではないでしょうか。この研究は、予防医療の新しい可能性を示してくれています。手術だけでなく、ワクチン接種という予防的な手段を組み合わせることで、より確実な治療効果が期待できるようになったのです。

医学は日々進歩しています。ワクチンという選択肢を持っていただくだけで、防ぐことができる病気があるのです。この研究結果は、より健康的な未来への希望の光となるはずです。

参照:

DOI: 10.1016/j.vaccine.2020.07.055

八木裕太

村松正明

執筆:
監修:
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