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生きがいを持って乳がん予防

生きがいを持って乳がん予防

癌の発症は遺伝や日頃の生活習慣が関係していることは知られていますが、それらに加えて心理面も影響している可能性があるという報告をご紹介します。

日本で40歳から79歳の女性34,497人を約8年間追跡調査したところ、「生きがい」を持っているグループは、そうでないグループと比べて乳がんになるリスクが34%低いことがわかりました。

乳がんは日本人女性で最も多い癌で、罹患者数は年々増加しています。
乳がんのリスク因子の1つとして考えられているのは女性ホルモンのエストロゲンです。
現代の女性は、以前と比べて初潮が早く、閉経が遅くなっている傾向です。さらに妊娠、出産の回数が減っているため、生涯の月経回数は増えています。月経中はエストロゲンが分泌されているため、高濃度のエストロゲンに乳腺がさらされることとなり、結果として乳がんの増加につながっている可能性が考えられています。
このため、乳がんリスクの高い人としては、初潮が早かった人、妊娠・出産経験がない人、閉経が遅い人が挙げられています。

エストロゲン以外にも、心理的な要因が乳がん発症に関連している可能性があることは以前から示唆されており、今回の研究では「生きがい」を持っている人では乳がんのリスクが低くなるという結果でした。
「生きがい」とは日本特有の表現で、生きる喜びや目標を示します。
今回の研究で生きがいを持つ人は、毎日緑黄色野菜を摂取している割合、運動習慣のある割合が高いという結果もみられました。さらに、生きがいを持つ人は総死亡リスクが低いという報告もあります。

生きがいを持つことと乳がん発症の直接的な関係はわかっていませんが、生きがいを持つことは良いことですし、さらに乳がんリスクや死亡リスクも減少するというメリットもあります。長く健康的に過ごすためにも普段から生きがいを持ち、心理面も整えておきましょう。

参照:

DOI: 10.1007/s10552-006-0111-x

田口里奈

村松正明

執筆:
監修:
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