ネット依存でうつ発症!?

インターネットの普及が進み、気軽な検索、SNSコミュニケーション、動画視聴など、私たちの暮らしにネットはなくてはならないものとなりました。一方でネット依存が社会的問題となっています。今回はネット依存とうつ病の関連性についての調査報告をご紹介します。
香港でうつ状態でない学生3,589人を12ヶ月間追跡調査したところ、インターネット依存症の人は、そうでない人よりもうつ病になるリスクが1.57倍高いことがわかりました。
インターネット依存症とは、ネットの過剰な使用や、使用のコントロール困難な状態、またネットの使用により身体や心、生活面への問題が生じることを示します。
依存症に限らず現代人のネット使用時間は長くなっており、特に若い世代での使用時間や依存症が問題視されています。内閣府の調査によると、1日当たりの平均ネット使用時間は中学生で4時間37分、高校生で5時間45分という結果が出ています。
今回の調査では、インターネット依存症とうつ病に関連性がみられたという結果でした。
成人のうつ病は、気分の落ち込み、不眠、食欲不振といった症状が現れることが多いですが、思春期のうつ病は、イライラ感、過眠傾向、過食傾向といった症状が現れることがあります。
またこの時期のうつ病は、成績の低下や家族友人関係へ悪影響を与えてしまいやすく、さらに成人になってからのうつ病の再発や自殺行動と関連性があることも示唆されています。
現在のネット社会においてインターネットを使用しないということは難しいでしょう。しかし過度な使用や依存は心へも身体へも悪影響です。
うつ病になってしまうと長期的な治療が必要になったり、いったん回復しても再発しやすくなってしまったりするため、長く向き合っていく必要がでてきます。うつ病予防のためにもネット時間は日頃から制限するなど適切、適度に活用し、快適で健康的な暮らしを送りましょう。
参照:
DOI: 10.1556/2006.7.2018.87
田口里奈
村松正明

