疾患と栄養の関係⑫ 脳梗塞とイソフラボン

食物中のイソフラボンをとりましょう
大豆は良質で豊富なタンパク質を含み、日本では、味噌、醤油、納豆、豆腐などをはじめ、様々な加工食品に使われており、日常生活で見ない日はないと言えるくらい身近な食品です。
今回は大豆をよく食べる女性グループで脳梗塞・心筋梗塞の発症との関連について調べた研究を紹介します。
食事頻度アンケートに回答した40歳から59歳の日本人男女40462人を調査しました。大豆およびイソフラボンの摂取量と脳梗塞および心筋梗塞の発症リスク、心血管疾患死亡率との関連を調べるために12年間追跡調査を行いました。
大豆摂取が週5回以上と週0~2回では、女性における脳梗塞発症リスクおよび心筋梗塞の死亡リスクがそれぞれ36%および69%減少しました。
大豆とイソフラボンは循環器疾患のリスクを下げるのではないかと考えられていましたが、この研究により、閉経後女性の方が男性よりも食事からのイソフラボン摂取により脳梗塞や心筋梗塞予防に有益であることが示されました。
イソフラボンの構造は心筋梗塞に予防的である女性ホルモン(エストロゲン)と似ているため、特に閉経のために体内のエストロゲン濃度が少なくなった女性で、食事からのイソフラボン摂取の予防効果がはっきり示されたものと考えられます。
ですが、大豆にはイソフラボン以外にもその他の成分があるため、イソフラボンだけの効果で予防ができるかどうかは、これからの研究での解明を待ちたいところです。
日本人の食事には、大豆由来の食品、例えば、豆腐、納豆、みそ、しょうゆ、豆乳などがよく使われています。他の国と比べて摂取量は多いため、イソフラボンは取りやすい食文化ですよね。最近では、大豆パスタや大豆ライスなども出回るようになり、イソフラボンをおいしくとることができる選択肢が増えてきましたね!
ビールに枝豆!というのも時にはいいかもしれません。毎日何らかのかたちで大豆を意識して取り入れて、食と健康をより豊かにしていきましょう。
参照:
Circulation. 2007 Nov 27;116(22):2553-62
京極奈美
村松正明

