高学歴、高ストレスが、高リスク

患者数が増加傾向にある疾患の1つがパーキンソン病です。パーキンソン病は、震えなど身体に特徴的な症状が現れる疾患ですが、原因の1つに職務ストレスが関係しているようです。
スウェーデンで2,544,748人を21年間追跡調査したところ、高学歴の男性で強い職務ストレスがあるグループは、そうでないグループよりもパーキンソン病になるリスクが1.25倍高いことがわかりました。
パーキンソン病とは、脳の神経の異常により体の動きに支障が出る疾患です。
主な症状は、手足の震え、筋肉のこわばり、動きの鈍り、姿勢の保持障害です。初期は、左右どちらかの不調が現れ始め、進行することで反対側へも症状が広がります。転倒しやすくなってしまったり、車いすやベッドで寝たきりの生活になってしまったりと、進行が進むと介護が必要な状態になってしまいます。
身体の動きに影響が出る疾患ですが、原因はドパミンという脳の神経伝達物質の異常です。ドパミンは身体の動きの調節を行っているものの1つで、このドパミンが減少することによってパーキンソン病が引き起こされます。
今回の研究では、職務ストレスとパーキンソン病に関連性があるという結果でした。
パーキンソン病発症の原因は詳しくはわかっていませんが、ストレスが関係していることは以前から示唆されていました。ストレスがかかったときに体内で増加するコルチゾールというホルモンは、パーキンソン病患者で濃度が高いということもわかっています。
仕事は人生において多くの時間を占めます。仕事でストレスを感じる状態が続いてしまうと、気分の落ち込みや疲れなど精神的な不調を感じてしまいますし、パーキンソン病のリスクも高くなってしまうでしょう。
ストレスを感じにくい職場環境で過ごしたり、ストレスを貯めこまないように自分に合った方法でストレス発散したりと、普段から心と身体の健康を維持しておきましょう。
参照:
DOI: 10.1002/mds.27439
田口里奈
村松正明

