働き過ぎで糖尿病!?

働き方改革や長時間労働問題などもあり、職場環境が改善されつつある会社は増えているといわれています。しかし中には、毎日忙しく働く必要があり、仕事にストレスを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。仕事環境が原因で、精神的な不調や免疫力低下などの症状が起こることは知られていますが、仕事におけるストレスは糖尿病にも影響している可能性があるようです。
ヨーロッパで行われた、男女124,808人対象の13個の追跡調査した研究を再解析したところ、職務ストレスのあるグループは、そうでないグループよりも2型糖尿病になるリスクが男性で1.19倍、女性で1.13倍高いことがわかりました。
今回の調査での「職務ストレス」とは、過度な仕事内容や仕事量、矛盾する要求、時間に対しての仕事量などで判断されています。
2型糖尿病の主なリスク因子は遺伝的要因や、食事・運動などの環境的要因です。
職務ストレスが大きい人は、肥満・運動不足・飲酒・喫煙の割合も高くなる傾向がみられましたが、これらを考慮しても職務ストレスを感じていることで糖尿病のリスクが高くなるという結果でした。
職務ストレスがどのように糖尿病へ影響しているのかはまだはっきりわかっていませんが、ストレスを感じることによって分泌されるコルチゾールというホルモンが増え、このコルチゾールによって血糖値の上昇が引き起こされているという可能性が考えられています。
職務ストレスが大きいと運動不足や飲酒など不健康な生活習慣になりがちですし、ストレスを感じることで精神的にも悪影響となってしまいます。さらに今回の調査での2型糖尿病リスクの上昇をはじめ、糖尿病の合併症である腎障害や網膜障害、神経障害などが引き起こされる可能性もあります。
体力のある働き世代の方は仕事をバリバリしがちかもしれませんが、将来の健康維持のためにも、仕事による負担やストレスは最小限に抑えておきましょう。
参照:
DOI: 10.2337/dc13-2936
田口里奈
村松正明

