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そのケガが、老後の暮らしに悪影響

そのケガが、老後の暮らしに悪影響

「変形性膝関節症」は50歳以上の約2人に1人が有するともいわれる疾患です。加齢だけが発症のリスクと思われがちですが、過去の膝の怪我とも関連性があるようです。

46個の研究をメタ解析したところ、過去に膝の怪我をしたことがあるグループは、そうでないグループよりも変形性膝関節症になるリスクが2.83倍高いことがわかりました。

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減り、関節が変形して痛みが生じる疾患です。関節にはクッションの役割として軟骨が存在しますが、この軟骨がすり減ることで骨と骨が直接ぶつかりやすくなり、骨が変形したり炎症が起こったりすることで痛みが生じます。
初期は膝の違和感や一時的な鈍い痛みですが、症状が進行することで痛みが強くなり、歩いたり、座ったり、しゃがんだりといった動作が困難になってしまいます。
一度すり減ってしまった軟骨は元には戻らないため、鎮痛薬の使用や、関節内へのヒアルロン酸注射、また痛みや変形がひどい場合には手術による治療が必要となります。

変形膝関節症の発症要因の1つは加齢ですが、さらに肥満の人もリスクが高くなることがわかっています。体重が膝へ負荷となるため、軟骨がすり減りやすくなります。適正体重をキープすることも大切です。
今回の研究では、過去の膝の怪我により変形性膝関節症のリスクが高くなるという結果でした。怪我で膝に負担がかかったり、膝を酷使させたりする環境によって、変形性膝関節症のリスク上昇へつながっているのかもしれません。

歳を重ねることで体の不調はだれでも起こることですが、年齢以外にも日々の生活が影響を与えている可能性もあります。毎日痛みが続く老後を少しでも避けるために、元気なうちから膝の怪我を避けるなど、予防を意識して過ごしましょう。

参照:

DOI: 10.1016/j.joca.2014.11.019

田口里奈

村松正明

執筆:
監修:
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