ゴロゴロ寝すぎで血液ドロドロ

睡眠時間の短いことが身体へ負担がかかりやすいということは知られていますが、一方で寝すぎも身体へ悪影響を及ぼすことはご存じですか?
睡眠時間が長いことと脂質異常症リスクとの関係性を調査した研究をご紹介します。
中国で20,712人を追跡調査したところ、睡眠時間が長い人(10時間以上)は7-8時間の人よりも、脂質異常症になるリスクが1.17倍高くなることがわかりました。
過度な睡眠によって脂質異常症になりやすいという結果です。
脂質異常症とはLDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロール、トリグリセリド(中性脂肪)の血中濃度の異常です。初期の自覚症状はほとんどないため、健康診断での血液検査で数値の異常を指摘されて初めて気付く方がほとんどです。脂質異常症が進行してしまうと血液がドロドロになり、血管にコレステロールが付着してしまう「動脈硬化」や、さらに進行することで血管が詰まり、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血なども引き起こされやすくなってしまいます。
近年睡眠に対しての関心は高まりつつありますが、短い睡眠時間が問題視されることはあっても長すぎる睡眠時間に対してはあまり触れられることがありません。「寝れば寝るほど健康になれる」と思い込んでいる方がいらっしゃるかもしれませんが、寝すぎも良くありません。
また「平日は忙しくて睡眠時間が短い分、休日に寝だめをする」という方もいらっしゃいますが、「寝だめ」も身体へ負担がかかりやすいといわれています。生活リズムが乱れてしまったり、逆に疲労感が溜まってしまったりと逆効果です。
疲れた時、時間がある時、健康のために、長い時間しっかり睡眠をとりたいと思いがちですが、実は脂質異常症リスクをはじめ体へ悪影響となっている可能性があります。適度な睡眠時間をキープして毎日の体調を整え、毎年の健康診断を突破しましょう。
参照:
DOI: 10.1177/2047487319843068
田口里奈
村松正明

