top of page

疾患と栄養の関係⑥ 2型糖尿病と地中海食

疾患と栄養の関係⑥ 2型糖尿病と地中海食

皆さんは、「地中海食」という食事を知っていますか? 
地中海食とは、イタリア、スペインなどの地中海沿岸の国々の人が食べている伝統的な食事で、以下のような特徴があります。2013年に世界無形文化遺産にも登録されており、特に栄養バランスが評価されています。
・野菜、果物、穀物類(全粒粉)、豆類、ナッツ類などの植物性食品を豊富に食べる
・油脂類は、主にオリーブオイルを使う
・肉類よりも魚介類を積極的に食べ、乳製品は適量を食べる
・少し、もしくは適量のワインを食事と一緒に飲む
この地中海食は、実は2型糖尿病の発症リスクの低減にもつながるといわれています。スペインで行われたとある研究では、20歳から90歳の男女13,380人を対象に、糖尿病の診断状況や、食習慣について4年ほど追跡調査を行いました。まず食習慣を解析して、対象者を、地中海食を積極的に取り入れているグループ、少し取り入れているグループ、取り入れていないグループの3つに分けました。その結果、2型糖尿病の発症リスクは、地中海食を取り入れていないグループと比較して、少し取り入れているグループはが59%、地中海食を積極的に取り入れているグループは83%も低いことが分かりました。
先ほどの地中海食の特徴のうち、オリーブオイルを使うこともリスク低減に関わっているかもしれません。別の研究では、オリーブオイルを使うことが、インスリンの抵抗性(効き具合)が改善されることで、糖尿病予防につながることも明らかにされています。1)
普段の食生活に、地中海食をすべて取り入れることは難しいと考える方も多いかもしれません。まずは、普段使う油をオリーブオイルに変えてみることから始めることをお勧めします。サラダのドレッシングの代わりにオリーブオイルをかけたり、お刺身を食べるときに、わさび醤油ではなく、カルパッチョにアレンジしたりすることで、料理の幅を広げることもできますよ。無理せず可能な範囲で、地中海食を取り入れてみましょう。


1) Aurelio Seidita.et al. The clinical impact of an extra virgin olive oil enriched mediterranean diet on metabolic syndrome: Lights and shadows of a nutraceutical approach :Frontiers in Nutrition (2022)

参照:

BMJ. 2008 Jun 14;336(7657):1348-51.

石渕みつき

村松正明

執筆:
監修:
アンカー 1
bottom of page