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糖尿病治療で胃がん予防!?

糖尿病治療で胃がん予防!?

胃がんのリスク因子としては、ヘリコバクター・ピロリ菌や喫煙、塩分摂取、飲酒などが考えられていますが、今回は胃がんのリスク減少に関する調査報告をご紹介します。
中国で 7,266人の2型糖尿病患者におけるメトホルミンという薬の服用者を、ヘリコバクター・ピロリ除菌後7年追跡調査したところ、メトホルミン服用者は胃がんになるリスクが51%低いことがわかりました。

メトホルミンとは2型糖尿病治療薬で、肝臓から体へ糖を送り出す流れを抑制したり、食事からの糖の吸収を抑制したりする作用があります。
糖尿病の治療は長期的に続ける必要があるため、メトホルミンも長期間服用を続ける場合がほとんどです。今回の調査ではこのメトホルミンの服用により胃がんのリスクが減少したという結果でした。
現在メトホルミンは糖尿病薬として扱われていますが、がん発症との関係性においても研究が進められている薬です。

日本人は他の国と比べて胃がんの発症率が高い傾向にあり、がんの部位別死亡数では胃がんは3位に位置しています。
日本人に多い理由としては、ヘリコバクター・ピロリ菌による影響が高いと考えられています。感染のタイミングは免疫力がまだ低い乳幼児期で、戦後の衛生環境が整備されていない時期に井戸水などで感染したか、感染している親からの口移しで感染する経路が考えられています。大人になると胃酸の分泌が十分にあるため、新たなピロリ菌感染の可能性は低くなります。

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が確認されれば、内服薬によって除菌治療することが可能です。除菌が胃がんにとって一番のリスク因子の除外とされています。
今回胃がんとの関係性が示唆されたメトホルミンは糖尿薬のため、胃がん予防のために飲む薬ではありませんが、糖尿病薬として処方された場合は指示通り服用を続けることで胃がんリスクの減少も期待されます。自己判断で服用中止せず、飲み忘れにも気を付けましょう。

参照:

DOI: 10.1093/jnci/djy144

田口里奈

村松正明

執筆:
監修:
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