サウナでととのい、心疾患を予防

近年日本でもサウナを利用する人が増えてきています。「ととのう」体験が人気を集めていますが、サウナは健康面にもメリットがあるようです。今回は、サウナと心血管疾患との関連性を調査した報告をご紹介します。
フィンランドで男女1,688人を平均15年間追跡調査したところ、サウナへ週に2~3回入るグループ、週に4~7回入るグループは、週に1回のグループより心血管疾患(CVD)による死亡リスクがそれぞれ25%、77%低いことがわかりました。
心血管疾患とは心臓や血管に起因する疾患の総称で、心筋梗塞や脳梗塞などが含まれます。世界的にみても主要な死因の1つとなっており、血管のつまりや血液の滞りにより発症する疾患です。一般的な発症のリスク因子は高血圧、肥満、高脂血症などです。
サウナは高温の室内に入ることで、体を温め、発汗の促進や心拍数を上昇させます。
これまでの研究で、サウナにより高血圧の低下、動脈硬化リスクの軽減、ホルモン分泌の改善などがみられたという報告もあります。
サウナの高温環境により心拍数を上昇させることは、筋肉に負担をかけない身体トレーニングともいわれています。体へ適度な負荷を与えることで心血管機能を高める可能性があり、心血管疾患のリスク減少とも関連している可能性が考えられます。
ただしサウナに入っていれば健康になれるというわけではありません。身体に負担のかかりすぎる過度な高温状態、急激な血圧変化、水分補給不足による脱水状態になってしまうことも考えられます。特に高齢者や、高血圧の人は注意が必要です。
流行っているから、健康になりたいからといって知識のないまま利用せず、自分の身体に負荷をかけすぎない正しい方法でサウナに入ることが大切です。サウナの適切な利用によって体も心もととのい、さらに心血管疾患の予防にもつながるでしょう。
参照:
DOI: 10.1186/s12916-018-1198-0
田口里奈
村松正明

