top of page

うつ病リスクの低い人が持つ「感覚」とは?

うつ病リスクの低い人が持つ「感覚」とは?

日本のうつ病患者数は増加傾向にあり、うつ病を含めた気分障害で医療機関へ受診している人は100万人を超えています。また不調を抱えながら受診、治療をせずに過ごしている人もいると推測されているため、うつ症状にある人は統計数値より多いとも考えられています。
今回はうつ病と感覚について調査した研究をご紹介します。

日本で20~70歳の働く男女1,854人を追跡調査したところ、首尾一貫感覚(SOC)が強いグループは、弱いグループと比べてうつ病による病欠が82%少ないことがわかりました。

うつ病は自己判断が難しく、放置してしまいがちな疾患です。
うつ病を放置してしまうと、症状の悪化、治療の長期化、仕事や人間関係への支障が生まれてしまいます。休職が必要となれば金銭的なダメージも受けますし、会社にとっても休職者が出ることはダメージとなるでしょう。
うつ病は早期発見・早期治療することにより、早期改善が期待できます。

今回の研究でうつ病との関連性が示唆された「首尾一貫感覚」とはアメリカの社会学者が提唱した3つの要素からなる感覚で、現状の把握や予測をする感覚(把握可能感)・困難に対して何とかなると思える感覚(処理可能感)・困難な状況にやりがいを感じる感覚(有意味感)から構成されます。これらの感覚が高いとストレスがかかってもうまく対処できることから、ストレス対処能力とも位置付けられています。

今回の研究では、首尾一貫感覚が強い傾向にある人はうつ病のリスクが低いという結果でした。首尾一貫感覚は生まれ持った性格ではなく、後天的に高めることが可能とされています。うつ病予防のためには、首尾一貫感覚を高めておくことが大切です。
うつ病は早期発見、早期治療も大切ですが、発症させないための予防も普段からしっかり行っていきましょう。

参照:

DOI: 10.1186/1471-2458-11-205

田口里奈

村松正明

執筆:
監修:
アンカー 1
bottom of page