歯みがきは、質と量!?

歯を失う原因の1位は歯周病です。日本人の45歳以上では約半数以上が歯周病といわれているほど、とても身近な疾患です。
14個の研究をメタ解析したところ、歯磨きの頻度が低いグループは、頻度が高いグループよりも歯周炎になるリスクが1.44倍高いことがわかりました。
歯周炎とは歯周病の症状の1つで、歯ぐきを中心に炎症が広がっている状態です。
初期は冷たいものがしみたり、歯磨き時に出血したりといった症状ですが、進行すると膿や歯のぐらつきが出てきたり、歯ぐきの炎症が顎の骨まで広がったりと、最終的には歯を失う可能性が出てきます。進行するまで痛みを感じることは少ないので、症状がひどくなる前に治療することが必要です。
歯周炎の主な原因は細菌の塊の歯垢(プラーク)です。プラークは歯の表面や歯と歯の隙間にも付着しますが、特に歯と歯ぐきの間に溜まりやすく、溜まったプラークにより歯周炎が引き起こされます。
プラークは虫歯や口臭の原因にもなりますし、歯周炎は糖尿病や心血管疾患などにも影響することがわかってきているので、しっかりと予防することが大切です。
プラークの蓄積を防ぐためには、毎日の歯磨きや、歯科医院での定期的な除去が必要です。
ただし毎日歯磨きをしていても磨き残し箇所があればプラークは蓄積します。歯磨きは回数より「質(方法)」を重視するという考えもあるようですが、今回紹介した調査結果では、回数が多いと歯周病のリスクは低いという結果でした。歯磨きの頻度が高い人は健康意識が高く、歯磨きの仕方も丁寧に正しく行えているのかもしれません。
歯周炎は歯科での治療が必要になりますし、口腔内以外にも悪影響が出てきてしまう可能性があります。
毎日の歯磨きは適切な回数を正しい方法で行い、歯周炎や、歯周炎に起因する全身疾患の予防も併せて行いましょう。
参照:
DOI: 10.1111/cdoe.12126
田口里奈
村松正明
