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クローン病

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クローン病は慢性の炎症性消化器疾患です。病変は、小腸や大腸、特に回盲部という部分によくみられ、潰瘍、浮腫、狭窄、瘻孔などが生じます。原因として、遺伝・環境要因とともに免疫系の反応の異常が想定されています。症状としては腹痛と下痢が高頻度で出現します。その他、体重減少、発熱などもみられます。経過中に腸管以外に皮膚、眼、関節などの病変を合併することがあります。診断には内視鏡が重要です。治療には絶食下での完全中心静脈栄養と薬物治療が行われます。薬物療法としては抗炎症剤や免疫抑制剤が用いられてきましたが、最近は分子標的薬が高い有効性を示しています。クローン病は再発と寛解を繰り返す疾患ですが、生命予後は良好です。確実な予防法はありませんが、診断された場合、低脂肪食、ストレスの回避、禁煙が大切です。

クローン病は慢性に経過する炎症性の消化器病で、炎症性腸疾患というカテゴリーに分類されます。クローン病の病変は口腔から肛門に至るどの消化管の部位にも起こりうるのですが、小腸や大腸、特に小腸の末端部から大腸の初めの部分(回盲部)が冒される頻度が高いことが知られています。病変部には潰瘍、浮腫(はれ)、狭窄、瘻孔(体外、あるいは体内とつながる管状の穴)などがみられ、腹痛、下痢、体重減少などの症状が出現します。また消化管以外にも皮膚、眼、関節などの病変を合併することがあります。クローン病は治療をしないでいると、よくなったり悪くなったり(寛解と再燃)しながら進行して行きます。日本におけるクローン病の頻度は欧米に比べると低いのですが、日本全国では4万人以上の患者さんがいるとされています。好発年齢は10~20歳代で、男女比は約2:1です。

クローン病

​東京大学名誉教授 山下直秀

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