痛風(高尿酸血症)
gout
血液中の尿酸値が高くなった状態を高尿酸血症といいますが、進行すると関節や軟部組織に尿酸が沈着して炎症と疼痛をおこします。これが痛風(発作)で男性に好発します。典型的な痛風(発作)では、足の親指の付け根に痛みが生じ、その部位が赤く腫れ上がります。原因として、遺伝、食事、アルコールなどがあげられます。発作を繰り返していると痛風結節が皮膚に形成されたり関節の変形が生じます。最終的には腎機能障害が進行して人工透析が必要になります。診断は症状と血中の尿酸値で行 われます。発作時にはコルヒチンや非ステロイド系の抗炎症薬が投与されます。発作がおさまった後に尿酸合成阻害薬、あるいは尿酸排泄促進薬が用いられます。痛風は適切な治療を行えば予後良好です。予防には尿酸値を下げることが重要で、そのためには肥満の解消、アルコール摂取の制限、脱水予防の水分補給、ストレスの回避などがあげられます。
人の体の中には尿酸という物質があります。この尿酸は細胞の核にある核酸のプリン体が分解されることにより生成されます。血液中の尿酸値が高くなった状態を高尿酸血症といいますが、この状態が進行すると関節や軟部組織に尿酸が沈着して炎症と疼痛をおこします。これを痛風発作といいますが、単に痛風ということもあります。典型的な痛風発作では、足の親指の付け根に痛みが生じ、その部位が赤く腫れ上がります。少し動かすだけでも著しい痛みがおこります。「風が当たっても痛い」というのが痛風の語源ともいわれる程の痛みです。痛風発作はほとんどの場合、10日以内には消失し無症状となります。しかし、しばらくするとまた発作がおこります。繰り返しているうちに、関節のみならず、腎臓などに障害がおきるようになります。痛風は圧倒的に男性に多い病気です。ある統計では男性が98.5%で女性は1.5%となっています。その理由は、女性ホルモンが腎臓からの尿酸排泄を促進するためとされています。

東京大学名誉教授 山下直秀
