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甲状腺がん(乳頭がん)
thyroid-cancer
甲状腺がんは頸部の甲状腺から発生するがんで、中高年に多く発症し、女性に多い傾向があります。分化がん(乳頭がん、濾胞がん)、髄様がん、未分化がんに分類されます。放射線被曝がリスクとなり、髄様がんの約半数には遺伝的素因が関係しています。症状は甲状腺がんの種類によって異なりますが、多くの場合初期の症状は頸部の腫れやしこりの頻度が高く、転移を起こすと部位に応じた種々の症状が出現します。診断には超音波検査、CT、MRI、細胞診、血液検査などが行われます。治 療は手術が中心となりますが、転移がある場合は放射線治療や分子標的薬も用いられます。乳頭がん、濾胞がんの予後は良好で、遠隔転移がない場合の5年生存率はほぼ100%です。髄様がんも一般的に良好ですが、未分化がんは予後不良です。予防としては頸部への放射線被曝を避けることがあげられます。
甲状腺は頸部にある臓器で甲状軟骨(のどぼとけ)のすぐ下に位置します。甲状腺からは成長や代謝の維持に重要な甲状腺ホルモンが産生されます。甲状腺ホルモンはヨード(ヨウ素)を原料として作られます。甲状腺がんはがん全体の約1%で、中高年に多く発症します。甲状腺がんは分化がん(乳頭がん、濾胞がん)、髄様がん、未分化がんに分類されます。日本において、甲状腺がんの中で乳頭がんが最も頻度の多いがんです。乳頭がんと濾胞がんともに女性が男性に比べて約3倍程度発症が多く、髄様がんや未分化がんは男性と女性の比率がほぼ同じ程度です。

東京大学名誉教授 山下直秀
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