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心房細動
atrial-fibrillation
心房細動では、心臓収縮の規則正しいリズムが作られず、心房が小刻みに震えるようになります。その結果、心臓の収縮のリズムだけでなく収縮力も不規則になります。原因は加齢、高血圧、心疾患、喫煙、ストレスなどです。無症状のこともありますが、動悸、胸苦しさなどが出現することがあります。また心不全を起こすこともあります。心電図ではf波と呼ばれる波形が特徴的です。心房細動になると心房に血栓ができ、それにより脳梗塞を起こすことがあります。そのため心臓のリズムを正常に戻し たり、血栓を予防する治療が行われます。適切に治療すれば予後は良好です。予防には、飲酒、喫煙、過労、ストレス、睡眠不足を避けることが大切です。
心臓の収縮は、右心房の洞結節という場所でリズムが作られ、それが左心房や心室に伝わることによって規則正しく行われています。正常な人では心臓の収縮は毎分60~80回程度です。心房細動では、洞結節でのこのような規則正しいリズムが作られず、心房の他の場所から不規則な異常信号が出て心房が小刻みに震えるようになります。心房から心室に伝わる刺激も不規則になり、心臓の収縮のリズムや収縮力も不規則になります。心電図ではf波とよばれる小さな波の後、QRS波が不規則に出現します。心房細動は加齢とともに増加し、高齢者では数%以上の割合でみられるとされています。患者数は日本に130万人程度いると推定されていますが、さらに多い可能性があります。心房細動では正常の心房の収縮や拡張がおこらなくなるので、心臓の機能が低下し、心臓から出る血液の量が約10~20%減少します。そのため心不全の一因になる可能性もあります。

東京大学名誉教授 山下直秀
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