尿路結石症(腎結石)
kidney-stones
尿路結石は尿路にシュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、尿酸などによる結石ができる疾患です。尿路の変形、尿の濃縮、尿のpHの変化などによって結石ができやすくなります。一部の尿路結石には遺伝要因が関与しています。腎臓の結石は無症状のことがありますが、一般的に背部や側腹部からそけい部にかけての強い痛みと血尿が出現します。細菌感染を併発することがあり、腎盂炎を起こすと高熱が出ます。尿検査では肉眼的血尿以外に顕微鏡的血尿を多くみます。診断には腹部レントゲン、腹部超音波、CT、MRIなどの画像検査も用いられます。痛みに対しては鎮痛薬等が投与されます。自然に排出される可能性が低い場合は、体外衝撃波などによる砕石治療が行われます。尿路結石は排出されれば症状も消失し、一般的には予後良好です。予防には水分摂取の励行、シュウ酸、動物性タンパク、プリン体を多く含む食物の制限や規則正しい食事も推奨されます。
体内の老廃物を含む尿は腎臓で作られ、尿管を通って膀胱に一時蓄えられ、最終的に尿道を通って体外に排泄されます。この尿の通り道を尿路といい、この場所に結石ができる疾患を尿路結石とよびます。尿路結石は存在する場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分類されます。日本人ではほとんどが腎臓または尿管に結石ができる上部尿路結石です。性比は男性:女性で2~2.5:1と男性に多く発症します。また40歳~50歳の年齢層に好発します。結石の成分には、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、尿酸、リン酸マグネシウム・アンモニウムなどがあります。単一の成分よりも複数の成分が混在する混合結石が高頻度でみられます。また80%以上がカルシウム含有石で、レントゲン写真で見ることができます。

東京大学名誉教授 山下直秀
