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虚血性心疾患(心筋梗塞など)

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虚血性心疾患は、心臓の筋肉に酸素や栄養を運ぶ冠動脈の血流が十分供給されないことにより生じます。冠動脈の狭窄を原因とする狭心症と、閉塞を原因とする心筋梗塞があります。原因は主に動脈硬化で、基礎疾患として糖尿病、高血圧、高脂血症、メタボリック症候群などがあげられます。症状は前胸部や胸骨の裏側の痛みです。狭心症では痛みの持続時間は短時間ですが、心筋梗塞の場合は30分以上と長く続きます。心筋梗塞では不整脈が生じやすく、時に致死的になります。診断には各種心電図、血液検査、冠動脈造影検査などが用いられます。治療には薬物療法、経皮的冠動脈形成術、冠動脈バイパス術があります。予後は治療の進歩により以前より改善されています。予防としては動脈硬化のリスクファクターを除くことが重要です。

心臓は冠動脈とよばれる動脈で酸素や栄養を供給されています。この冠動脈が動脈硬化などで狭窄すると血流が十分に供給されず、胸痛などの症状が出現するようになります。このような病態が虚血性心疾患です。虚血性心疾患の中で、動脈硬化が進んで冠動脈の狭窄が生じ、胸痛などの症状が出現する場合を狭心症、冠動脈が閉塞し、その先の心筋が壊死した場合を心筋梗塞といいます。現在、日本人の死因の第二位を心臓病が占めており、その多くが虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)です。冠動脈の動脈硬化は他の動脈の硬化と同じく、糖尿病、高脂血症、肥満などが関係しています。狭窄がある程度進行して初めて症状が出現します。急に心筋梗塞を起こしたときは生命に危機が及ぶことがあります。虚血性心疾患は生活習慣の改善などにより予防することができ、また早期に治療を行えばコントロールが十分可能です。虚血性心疾患の患者は日本で80万人程度存在すると推定されています。

虚血性心疾患(心筋梗塞など)

​東京大学名誉教授 山下直秀

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